WEBVTT

00:00:04.050 --> 00:00:07.863
1929年6月、
強い地震がニュージーランドの

00:00:07.903 --> 00:00:09.770
南島を揺るがしました。

00:00:09.810 --> 00:00:12.767
コペンハーゲンでは、
インゲ・レーマンという

00:00:12.807 --> 00:00:16.790
地震学者が、この地震が世界各地の
観測所に残した記録を調べました。

00:00:16.830 --> 00:00:19.703
微弱な波がロシアの観測所に
届いていたのです。

00:00:19.743 --> 00:00:21.862
そこは、
当時のどの理論によっても、

00:00:21.902 --> 00:00:24.650
地球の核が波を遮って
届かないはずの区域でした。

00:00:24.690 --> 00:00:26.770
彼女は、その謎に何年も取り
組みました。

00:00:26.810 --> 00:00:29.310
1936年、
彼女は答えを発表しました。

00:00:29.350 --> 00:00:31.317
液体の核の奥深くには、
もう一つの核、

00:00:31.357 --> 00:00:34.402
つまり内核があるはずで、
そこでは波がより速く伝わる、

00:00:34.442 --> 00:00:35.510
というものです。

00:00:35.550 --> 00:00:37.771
その内核が波を曲げ、
「禁じられた区域」

00:00:37.811 --> 00:00:39.290
へと送り込んでいたのです。

00:00:39.330 --> 00:00:41.090
そこへ行った人は、
これまで誰もいません。

00:00:41.130 --> 00:00:43.228
地震が、
彼女にそれを見せてくれたのです。

00:00:43.268 --> 00:00:45.850
この講義の終わりまでに、
その方法がわかるでしょう。

00:00:45.890 --> 00:00:48.576
この講義では、
一つの地震を始まりから終わりまで

00:00:48.616 --> 00:00:49.510
追っていきます。

00:00:49.550 --> 00:00:52.340
断層がどのようにひずみを蓄えて
破壊するのか、そして科学者がその

00:00:52.380 --> 00:00:54.230
波をどのように読み解くのかを
見ていきます。

00:00:54.270 --> 00:00:56.681
それから、一つの地震がどのように
次の地震へとつながるのか、

00:00:56.721 --> 00:00:58.911
そして波がこの惑星の
奥深くについて何を

00:00:58.951 --> 00:01:00.890
明らかにするのかを見ていきます。

00:01:02.980 --> 00:01:05.272
地球の外側の殻はいくつもの
プレートに割れていて、

00:01:05.312 --> 00:01:06.896
プレートは年に
数センチメートルずつ

00:01:06.936 --> 00:01:07.660
移動しています。

00:01:07.700 --> 00:01:10.526
二つのプレートが出会う場所では、
その境界が断層です。

00:01:10.566 --> 00:01:12.961
プレートが動き続けていても、
たいていの場合、

00:01:13.001 --> 00:01:16.180
断層の両側はくっついたまま
固着しています。

00:01:16.360 --> 00:01:19.130
固着した断層の近くの岩盤は、
重さが増していく飛び込み

00:01:19.170 --> 00:01:21.260
板のように、
ゆっくりとたわんでいきます。

00:01:21.300 --> 00:01:24.851
1910年、
ハリー・フィールディング・リード

00:01:24.891 --> 00:01:26.638
という地質学者が、
1906年の

00:01:26.678 --> 00:01:30.434
サンフランシスコ大地震の前と後に
行われた測量の結果から、

00:01:30.474 --> 00:01:32.060
このことを示しました。

00:01:32.100 --> 00:01:33.953
彼はこれを弾性反発と
名づけました。

00:01:33.993 --> 00:01:36.897
何十年にもわたるゆっくりとしたた
わみと、その後の突然の

00:01:36.937 --> 00:01:37.660
跳ね返りです。

00:01:37.700 --> 00:01:39.880
これが地震サイクルです。

00:01:39.920 --> 00:01:42.227
断層は何十年、
何百年もかけてひずみを蓄え、

00:01:42.267 --> 00:01:45.219
数秒あるいは数分で破壊し、
その後ふたたび固着して、

00:01:45.259 --> 00:01:47.040
またひずみを蓄え始めます。

00:01:47.080 --> 00:01:50.800
大きな地震は、
どれもこのサイクルの一巡です。

00:01:51.120 --> 00:01:53.320
科学者は、ひずみが蓄積していく
様子を観測することができます。

00:01:53.360 --> 00:01:57.174
地面に固定されたGPS受信機は、
自らの位置を一インチにも満たない

00:01:57.214 --> 00:02:00.820
精度、つまり数ミリメートルの
精度で追跡します。

00:02:00.860 --> 00:02:03.872
固着した断層から遠く離れた
観測点はプレートとともに

00:02:03.912 --> 00:02:07.040
動きますが、断層に近い観測点は
遅れをとります。

00:02:07.080 --> 00:02:09.040
地面がたわんでいるのです。

00:02:09.280 --> 00:02:10.813
断層がどれほど強く
固着しているかを、

00:02:10.853 --> 00:02:12.260
その断層の
カップリングと呼びます。

00:02:12.300 --> 00:02:15.571
完全にカップリングした断層は、
プレートの動きのほぼすべてを、

00:02:15.611 --> 00:02:16.880
毎年毎年蓄えていきます。

00:02:16.920 --> 00:02:19.860
日本の北東沖では、
2011年3月の

00:02:19.900 --> 00:02:21.869
巨大地震によって、
そこのプレートが

00:02:21.909 --> 00:02:24.939
海溝のすぐそばまで
固着していたことがわかりました。

00:02:24.979 --> 00:02:28.360
海溝は、太平洋プレートが日本の
下に沈み込む場所です。

00:02:28.400 --> 00:02:31.983
その境界がはずれたとき、
海底は移動し、場所によっては

00:02:32.023 --> 00:02:36.500
約50メートル、
150フィート以上もずれました。

00:02:36.700 --> 00:02:38.270
すべての断層が、
ひずみを蓄えている間、

00:02:38.310 --> 00:02:39.840
完全に
静止しているわけではありません。

00:02:39.880 --> 00:02:42.519
ワシントン州と
ブリティッシュコロンビア州の

00:02:42.559 --> 00:02:45.985
地下では、約14か月ごとに、
プレート境界の深い部分が

00:02:46.025 --> 00:02:50.720
二週間ほどかけて一インチほど、
つまり数センチメートルずれます。

00:02:50.760 --> 00:02:52.480
誰もそれを感じません。

00:02:52.520 --> 00:02:54.730
GPSによって、
2000年ごろにこうした

00:02:54.770 --> 00:02:57.160
スロースリップイベントが
明らかになりました。

00:02:57.200 --> 00:02:59.460
科学者はこれを注意深く
見守っています。

00:02:59.500 --> 00:03:02.369
一回ごとに、その上にある断層の
固着した部分に負荷が

00:03:02.409 --> 00:03:03.300
加わるからです。

00:03:03.500 --> 00:03:05.860
このサイクルは、
地中に記録を残します。

00:03:05.900 --> 00:03:08.792
地質学者は断層を横切るトレンチ
（溝）を掘り、

00:03:08.832 --> 00:03:11.800
土の層を本のページのように
読み解きます。

00:03:11.840 --> 00:03:13.712
層が引き
裂かれてずれているところは、

00:03:13.752 --> 00:03:15.480
地震がその層を断ち
切った場所です。

00:03:15.520 --> 00:03:18.852
それらの層の年代を測定すると、
断層が数千年の間にどのくらいの

00:03:18.892 --> 00:03:20.740
頻度で
破壊してきたかがわかります。

00:03:22.700 --> 00:03:25.460
地震は、断層全体を一度に
破壊するわけではありません。

00:03:25.500 --> 00:03:27.190
地震は一点から始まります。

00:03:27.230 --> 00:03:30.440
それが震源で、応力が最初に摩擦に
打ち勝つ場所です。

00:03:30.480 --> 00:03:33.204
そこから、断層のずれ、
つまり破壊が断層面を外側へと

00:03:33.244 --> 00:03:34.511
急速に広がっていきます。

00:03:34.551 --> 00:03:36.505
その速さは、
ふつう毎秒2キロメートルから

00:03:36.545 --> 00:03:37.460
3キロメートルです。

00:03:37.500 --> 00:03:41.020
中には、自らが送り出す波の一部を
追い越してしまう

00:03:41.060 --> 00:03:42.340
破壊さえあります。

00:03:42.480 --> 00:03:45.880
地震が大きいほど、
破壊は長く続きます。

00:03:45.920 --> 00:03:48.620
中規模の地震なら、
数秒で終わります。

00:03:48.660 --> 00:03:53.354
2004年のスマトラ大地震では、
破壊が約八分間にわたって北へと

00:03:53.394 --> 00:03:55.273
断層を引き裂き続け、
その長さは

00:03:55.313 --> 00:03:58.540
1,300キロメートルを
超えました。

00:03:58.740 --> 00:04:01.267
断層がどれだけの範囲で破壊し、
どれだけずれたかによって、

00:04:01.307 --> 00:04:02.440
地震の大きさが決まります。

00:04:02.480 --> 00:04:07.376
科学者は三つの量を掛け
合わせます。破壊した断層の面積、

00:04:07.416 --> 00:04:10.760
断層の両側がずれた量、
そして岩石の硬さです。

00:04:10.800 --> 00:04:13.870
その結果が地震モーメントで、
現代のマグニチュードの

00:04:13.910 --> 00:04:16.080
尺度はこれをもとにつくら
れています。

00:04:16.120 --> 00:04:19.904
尺度が整数で一つ上がるごとに、
放出されるエネルギーは

00:04:19.944 --> 00:04:21.360
約32倍になります。

00:04:21.580 --> 00:04:24.330
ほとんどの地震は、
地表から約70キロメートル以内の

00:04:24.370 --> 00:04:25.320
深さで始まります。

00:04:25.360 --> 00:04:28.528
しかし、一方のプレートがもう
一方の下に沈み込む場所では、

00:04:28.568 --> 00:04:31.308
地震は沈んでいくプレートに沿って
深くまで起こり、

00:04:31.348 --> 00:04:33.740
その深さは
約700キロメートルに達します。

00:04:33.780 --> 00:04:38.209
1994年には、観測史上最大級の
深発地震の一つが、

00:04:38.249 --> 00:04:40.794
ボリビアの
地下約630キロメートルで

00:04:40.834 --> 00:04:42.000
起きました。

00:04:42.040 --> 00:04:44.760
その揺れは、遠くカナダでも
感じられました。

00:04:46.800 --> 00:04:48.920
破壊は波を送り出します。

00:04:48.960 --> 00:04:50.921
P波は、
ばねを縦に押したときのように

00:04:50.961 --> 00:04:53.071
岩盤を押し縮めたり引き
伸ばしたりし、

00:04:53.111 --> 00:04:54.780
最も速く伝わります。

00:04:54.820 --> 00:04:57.980
S波は岩盤を左右に揺らし、
遅れて届きます。

00:04:58.020 --> 00:05:00.624
これらの波が地表に達すると、
表面波が地面に沿って

00:05:00.664 --> 00:05:02.360
外側へとうねるように広がります。

00:05:02.400 --> 00:05:06.340
表面波は最も遅いのですが、
被害の多くを引き起こします。

00:05:06.580 --> 00:05:10.550
P波とS波の到着の時間差から、
観測点は地震までの距離を

00:05:10.590 --> 00:05:12.020
知ることができます。

00:05:12.060 --> 00:05:14.620
近くの地震の場合、
その時間差の一秒ごとが

00:05:14.660 --> 00:05:16.540
約8キロメートルに相当します。

00:05:16.580 --> 00:05:19.534
三つの観測点があれば場所を
特定でき、数百の観測点からなる

00:05:19.574 --> 00:05:22.460
観測網なら
数秒のうちにそれができます。

00:05:22.720 --> 00:05:24.620
断層の壊れ方には、
主に三つの種類があります。

00:05:24.660 --> 00:05:26.473
正断層では、
地殻が引き伸ばされて、

00:05:26.513 --> 00:05:27.860
一方の岩塊が落ち込みます。

00:05:27.900 --> 00:05:30.101
逆断層では、
地殻が押し縮められて、

00:05:30.141 --> 00:05:32.820
一方の岩塊がもう一方の上にのし
上がります。

00:05:32.860 --> 00:05:37.500
横ずれ断層では、
両側が横方向にすれ違います。

00:05:37.760 --> 00:05:41.020
断層がどのように壊れたのかは、
波そのものが教えてくれます。

00:05:41.060 --> 00:05:46.320
ある観測点では地面の最初の動きが
押しで、別の観測点では引きです。

00:05:46.360 --> 00:05:48.969
これらの押しと引きを
地球全体にわたって図に表すと、

00:05:49.009 --> 00:05:51.400
地震学者が「ビーチボール」
と呼ぶ模様が描かれます。

00:05:51.440 --> 00:05:56.256
2023年2月、
トルコでマグニチュード7.8の

00:05:56.296 --> 00:05:58.140
地震が起きました。

00:05:58.180 --> 00:06:00.678
その「ビーチボール」
は横ずれの破壊を示し、

00:06:00.718 --> 00:06:03.007
余震はその破壊を
東アナトリア断層に

00:06:03.047 --> 00:06:05.200
沿ってなぞるように分布しました。

00:06:05.280 --> 00:06:07.680
地震の大きさを確定するには、
もっと時間がかかります。

00:06:07.720 --> 00:06:12.853
2011年、揺れが始まってから
約三分後に出された日本の最初の

00:06:12.893 --> 00:06:15.125
津波警報は、
マグニチュード7.9に

00:06:15.165 --> 00:06:16.580
基づいていました。

00:06:16.620 --> 00:06:20.982
速報的な手法は、最大級の地震では
頭打ちになってしまうため、

00:06:21.022 --> 00:06:24.600
推定値は段階的に9まで引き
上げられました。

00:06:25.000 --> 00:06:27.520
すばやく出される数値は
警報のためのもので、

00:06:27.560 --> 00:06:29.920
最終的な数値は記録全体から
求められます。

00:06:30.100 --> 00:06:33.026
その最終的な数値が
モーメントマグニチュードで、

00:06:33.066 --> 00:06:35.360
断層の面積とずれの量から
算出されます。

00:06:35.400 --> 00:06:38.217
古い尺度とは違い、
最大級の地震でも値が

00:06:38.257 --> 00:06:39.700
頭打ちになりません。

00:06:39.740 --> 00:06:42.046
そのため、巨大地震では、
最初の一時間のうちにいくつもの

00:06:42.086 --> 00:06:43.829
マグニチュードが
示されることがあります。

00:06:43.869 --> 00:06:46.294
速報値が、
やがてモーメントマグニチュードに

00:06:46.334 --> 00:06:47.820
置き換わっていくからです。

00:06:48.140 --> 00:06:50.152
レーダー衛星は、
一つの地震の全体を一度に

00:06:50.192 --> 00:06:51.460
地図にすることができます。

00:06:51.500 --> 00:06:55.413
前と後に撮影した画像を
比べることで、地面が動いた場所に

00:06:55.453 --> 00:06:56.893
色の縞を描き出します。

00:06:56.933 --> 00:07:00.217
縞一本が、衛星に近づく向きの
約3センチメートル、

00:07:00.257 --> 00:07:02.700
つまり約一インチの
動きを表します。

00:07:02.740 --> 00:07:06.172
その模様は、人が近づけない
場所であっても、破壊した断層の

00:07:06.212 --> 00:07:07.520
位置をなぞり出します。

00:07:09.390 --> 00:07:11.430
地震には、地震ならではの
規則があります。

00:07:11.470 --> 00:07:13.872
マグニチュードが一つ
下がるごとに、

00:07:13.912 --> 00:07:15.850
地震の数は約十倍になります。

00:07:15.890 --> 00:07:18.810
世界全体では、
平年でマグニチュード5以上の

00:07:18.850 --> 00:07:21.016
地震が
1,000回以上起きますが、

00:07:21.056 --> 00:07:24.970
マグニチュード8以上は
約一回だけです。

00:07:25.130 --> 00:07:29.500
大きな地震の後には余震が起こり、
余震は規則的に減っていきます。

00:07:29.540 --> 00:07:34.741
これは、地震学者の大森房吉が
1890年代に日本で見いだした

00:07:34.781 --> 00:07:36.030
パターンです。

00:07:36.070 --> 00:07:40.120
本震から十日後には、
余震の起こる頻度は初日の約十分の

00:07:40.160 --> 00:07:41.170
一になります。

00:07:41.210 --> 00:07:43.310
百日後には、約百分の一です。

00:07:43.350 --> 00:07:48.953
最大の余震は、平均すると本震より
マグニチュードが

00:07:48.993 --> 00:07:51.370
約1.2小さくなります。

00:07:51.410 --> 00:07:55.700
ですから、マグニチュード7の
地震の後に、マグニチュード6近い

00:07:55.740 --> 00:07:58.253
強い余震が起きても
不思議ではありません。

00:07:58.293 --> 00:08:00.174
被害を受けた建物は、
点検が済むまで

00:08:00.214 --> 00:08:01.530
無人にしておくべきです。

00:08:01.730 --> 00:08:02.543
地震は、
応力を

00:08:02.583 --> 00:08:04.170
解放するだけではありません。

00:08:04.210 --> 00:08:05.670
応力を移動させもするのです。

00:08:05.710 --> 00:08:09.536
破壊した断層の端では、
そのすぐ先にある岩盤にかかる

00:08:09.576 --> 00:08:13.670
応力が高まり、隣の区間が破壊に
一歩近づきます。

00:08:13.930 --> 00:08:16.779
トルコの北アナトリア断層は、
このことをはっきりと

00:08:16.819 --> 00:08:17.610
示しています。

00:08:17.650 --> 00:08:20.732
1939年以降、
60年にわたって、

00:08:20.772 --> 00:08:24.750
一連の大地震がこの断層に沿って
東から西へと進んでいきました。

00:08:24.790 --> 00:08:27.886
そのうち最大の十の地震を調べた
研究によると、九つは、

00:08:27.926 --> 00:08:31.130
それ以前の地震によって破壊に
近づけられていました。

00:08:31.170 --> 00:08:36.307
1999年8月、この地震の連鎖は
イスタンブールに近いイズミットに

00:08:36.347 --> 00:08:40.230
達し、イスタンブールの地下で強い
地震が起こる確率を高めました。

00:08:40.590 --> 00:08:41.540
人間も、
断層の固着を

00:08:41.580 --> 00:08:42.870
解いてしまうことがあります。

00:08:42.910 --> 00:08:46.922
オクラホマ州では、
石油・ガスの操業で大量の塩分を

00:08:46.962 --> 00:08:51.454
含む廃水が地下深くに圧入され、
古い断層の内部の圧力が高まって、

00:08:51.494 --> 00:08:53.490
ついに断層がずれ動きました。

00:08:53.530 --> 00:08:57.700
マグニチュード3以上の地震は、
年に約二回から、2015年には

00:08:57.740 --> 00:09:01.030
900回以上へと急増しました。

00:09:01.070 --> 00:09:04.932
オクラホマ州で最大のものは、
2016年にポーニー近くで起きた

00:09:04.972 --> 00:09:08.248
マグニチュード5.8の地震で、
いくつもの州で揺れが

00:09:08.288 --> 00:09:09.310
感じられました。

00:09:09.490 --> 00:09:11.082
これらはすべて予測に
生かされます。

00:09:11.122 --> 00:09:13.610
予測が示すのは確率であって、
日付では決してありません。

00:09:13.650 --> 00:09:16.343
カリフォルニア州の小さな
町パークフィールドは、

00:09:16.383 --> 00:09:18.450
サンアンドレアス断層の
上にあります。

00:09:18.490 --> 00:09:23.383
1857年から1966年の間に、
そこでは六回の中規模の地震が

00:09:23.423 --> 00:09:26.930
起き、およそ22年に一回の
割合でした。

00:09:26.990 --> 00:09:31.976
1985年、科学者は次の地震が
1993年までに起こると予測し、

00:09:32.016 --> 00:09:34.450
それをとらえるために一帯に
観測機器を張りめぐらせました。

00:09:34.490 --> 00:09:38.327
地震が起きたのは2004年で、
予測の期間が終わってから

00:09:38.367 --> 00:09:39.890
11年後のことでした。

00:09:39.930 --> 00:09:43.316
断層は、予測ができる程度には
規則的ですが、時刻表どおりに

00:09:43.356 --> 00:09:45.130
動くほど規則的ではありません。

00:09:45.530 --> 00:09:49.121
そのため現代の予測では、
地震サイクル、トレンチに残された

00:09:49.161 --> 00:09:52.498
記録、ひずみの蓄積をとらえた
GPSの測定を組み合わせて、

00:09:52.538 --> 00:09:55.450
今後数十年間の断層ごとの
確率を示します。

00:09:55.490 --> 00:09:59.275
オクラホマ州での急増を受けて、
米国地質調査所は、

00:09:59.315 --> 00:10:04.530
人間が引き起こす地震についても
一年間の予測を出し始めました。

00:10:06.430 --> 00:10:10.310
地面を揺らすのと同じ波が、
この惑星全体を伝わっていきます。

00:10:10.350 --> 00:10:13.871
深いところの岩石には非常に大きな
圧力がかかっていて、波はふつう、

00:10:13.911 --> 00:10:15.230
深くなるほど速くなります。

00:10:15.270 --> 00:10:18.921
そのため、波の通り道はゆるやかに
曲がって地表へと戻ってきます。

00:10:18.961 --> 00:10:22.090
熱い道路の上にゆらめく
蜃気楼のようにです。

00:10:22.210 --> 00:10:25.933
1909年、
アンドリヤ・モホロビチッチという

00:10:25.973 --> 00:10:29.159
クロアチアの科学者が、
近くで起きた地震の波が二組に

00:10:29.199 --> 00:10:31.210
分かれて届くことに気づきました。

00:10:31.250 --> 00:10:33.492
一部の波は、より深い岩石を通る、
より速い

00:10:33.532 --> 00:10:34.950
経路をたどっていたのです。

00:10:34.990 --> 00:10:36.954
彼は地殻の底を発見したのです。

00:10:36.994 --> 00:10:40.490
その境界は今も彼の名にちなんで
モホ面と呼ばれています。

00:10:40.530 --> 00:10:43.270
はるかに深いところでは、
波が核の存在を明らかにします。

00:10:43.310 --> 00:10:45.647
地震から地球を四分の
一周以上離れると、

00:10:45.687 --> 00:10:49.530
S波は消えてしまい、
再び現れることはありません。

00:10:49.570 --> 00:10:52.414
P波もいったん弱まって
消えますが、その先の反対側で

00:10:52.454 --> 00:10:53.210
再び現れます。

00:10:53.250 --> 00:10:55.130
S波は液体を通り
抜けることができません。

00:10:55.170 --> 00:10:57.490
外核は溶けているのです。

00:10:57.590 --> 00:10:59.450
ここで、インゲ・レーマンの
話に戻ります。

00:10:59.490 --> 00:11:01.892
ロシアに届いた微弱な波は、
液体の核を通り抜け、

00:11:01.932 --> 00:11:04.692
その内部にある、
波がより速く伝わる何かによって

00:11:04.732 --> 00:11:06.110
曲げられていたのです。

00:11:06.150 --> 00:11:09.479
それが、
半径約1,200キロメートルの

00:11:09.519 --> 00:11:10.530
内核でした。

00:11:10.570 --> 00:11:13.136
その後の研究で、内核は固体の鉄と
ニッケルでできていて、

00:11:13.176 --> 00:11:15.930
太陽の表面とほぼ同じくらい
高温であることがわかりました。

00:11:15.970 --> 00:11:18.605
現代の観測網は、
こうした何百万もの記録から、

00:11:18.645 --> 00:11:21.450
地球の深部を三次元で描き
出しています。

00:11:21.710 --> 00:11:23.226
これまで、
深さ約12キロメートルより

00:11:23.266 --> 00:11:24.490
深くまで掘削した人はいません。

00:11:24.530 --> 00:11:26.477
それより
下にあるすべてのものについて

00:11:26.517 --> 00:11:29.337
私たちが知っていることの
大部分は、世界各地の観測所で

00:11:29.377 --> 00:11:32.210
地震波の到着時刻を測ることから
得られています。

00:11:34.360 --> 00:11:36.420
では、覚えておきたいことを三つ
挙げましょう。

00:11:36.460 --> 00:11:38.403
第一に、
断層は何十年もかけてひずみを

00:11:38.443 --> 00:11:40.669
蓄え、数分で破壊し、
そしてまた固着します。

00:11:40.709 --> 00:11:42.360
これが地震サイクルです。

00:11:42.400 --> 00:11:44.788
第二に、波は断層がどこで破壊し、
どのように動き、

00:11:44.828 --> 00:11:47.267
その破壊がどれほど大きかったかを
明らかにします。

00:11:47.307 --> 00:11:49.849
そして、一つ一つの地震が次の
地震へと応力を受け

00:11:49.889 --> 00:11:50.740
渡していきます。

00:11:50.780 --> 00:11:53.704
そして第三に、その同じ波が、
この惑星の内部を固体の核に

00:11:53.744 --> 00:11:56.600
至るまで描き出してきました。

00:11:56.800 --> 00:11:59.179
すべての地震は、
この惑星の内部から届く

00:11:59.219 --> 00:12:00.180
メッセージです。

00:12:00.220 --> 00:12:03.445
インゲ・レーマンは1929年に
届いたメッセージを読み解き、

00:12:03.485 --> 00:12:05.780
誰も訪れることのない世界を
見つけたのです。

00:12:05.820 --> 00:12:07.034
Earth
Explained をご

00:12:07.074 --> 00:12:08.320
覧いただき、
ありがとうございました。

00:12:08.360 --> 00:12:10.191
次の講義に向けて
チャンネル登録をお願いします。

00:12:10.231 --> 00:12:11.306
そして、
EarthWatch

00:12:11.346 --> 00:12:14.520
24-7で、この惑星の姿を昼も
夜もライブでご覧ください。
